目次
1,むち打ち損傷ってなに?
2,むち打ち損傷の種類
3,むち打ち損傷の症状は?
4,むち打ち損傷の治療方針
5,交通事故治療の金額は?
6,自賠責保険を適用する流れ
7,まとめ
1,むち打ち損傷ってなに?
事故に遭った時にその衝撃で頭が大きく振られます。この時に首回りや頭を痛めるケガがむち打ち損傷と言います。
何トンもの重さがある車と車が衝突した時の衝撃は非常に大きく、日常生活では考えられない力が加わる為、そのダメージは非常に大きくなります。事故直後から数日はショックや怒りで興奮状態だったり、手続き等であわただしくて痛みに気づかない事も多々あります。
軽微な事故で後から痛みが出てくるのはこれが原因です。
むち打ち損傷は筋肉を傷めるだけでなく、神経や靭帯等の複数の怪我が同時に発生していることが多くあります。見た目には出てい無くても、複雑な損傷の為治療期間が長期にわたる事も多くあります。
<車の豆知識>
皆さんの車にはすべての座席にヘッドレストがついていますよね?
実はあのヘッドレストはむち打ち損傷を予防するためについています。ヘッドレストがついていると頭を強く振られなくて済むので、首にかかるダメージを減らすことができます!車に乗るときはヘッドレストの高さをしっかりと頭に合わせて万が一の事故の為に備えましょう!
2,むち打ちの種類
むち打ちにはいくつか種類があり、その種類によってケガをしている部位や症状の出方が変わります。それぞれについて説明していきますね!
〇頸椎捻挫型(1番多い)
関節、筋肉、筋膜、靭帯が損傷しているタイプのむち打ちです。首の多くの部分は関節や筋肉、靭帯で構成されているので大きく振られてしまった時は、必ずケガをします。
〇神経根損傷型
首の骨と骨の間からは腕や胴体に向かって走る神経が出ています。その根本が振られた時に強く圧迫されてけがをした状態です。手にしびれが出ている時はこの神経根損傷型であることが多いです。
〇脊髄損傷型
首の骨の真ん中には木の幹のような全身に向かっている太い神経があります。この神経が強く首を振られた時にけがをしてしまった状態です。腕のしびれだけでなく、足の痛みやしびれが出ているのが特徴的です。
〇バレー・リーウー症候群
自律神経が直接的、間接的に刺激を受けて痛めている状態です。頭痛・めまい・はきけ・耳鳴り・難聴など一見首とは関係なさそうな辛さが出てくるのが特徴的です。
〇脳脊髄液減少症
頭の中にある脳の周りには少し隙間があります。その隙間を埋めるように髄液という液体で満たされているのですが、何らかの原因で髄液が漏れ出ている状態です。
3,むち打ち損傷の症状は?
・首の痛み・頭痛・めまい・しびれ・眼症状・耳鳴り・難聴・吐き気、嘔吐、手足の異常・腰痛・自律神経症状
と多くの症状があります。事故後しばらくしてから出てくる場合もあるので、早めに診断を受ける事が大切です。
4,むち打ち損傷の治療方針
むち打ち損傷の治療は初期と回復期で異なります。その時の身体の状態に合わせて変えていく必要がります。
【初期治療】
〇アイシング 〇電気療法 〇サポーター保護
事故直後のむちうち損傷では患部には熱があったり、痛みが強いためむやみやたらに触ってしまうと悪化する恐れがあります。当院では事故直後の状態では炎症を抑える事を優先し鎮痛効果のある電気療法等を用いてアプローチをいたします。痛みが強い時は首を動かすのも良くないのでサポーターで保護いたします。
【回復期治療】
〇マッサージ〇ストレッチ〇リハビリ〇電気療法
痛みが落ち着いてきたら、固まってしまった関節や筋肉をほぐしたり、筋力が落ちてしまった部分に対してリハビリを行っていきます。リハビリ開始時期は病院と連携し症状に合わせて少しずつ行っていきます。
5,交通事故治療の金額は?
交通事故の治療では自動車損害賠償責任保険、通称『自賠責保険』を使用して行い実質0円(例外あり)で施術を受けられます。
この自賠責保険は公道を走るすべての自動車やバイクに加入が義務付けられている強制保険です。交通事故に遭った被害者を救済し最低限の補償を受けられるように整備された保険です。
被害者保護を目的としているので、本来は保険の契約者である加害者が保険請求行うのですが、被害者も請求できます。この自賠責保険を使用して施術をおこない、示談をする前であれば患者様の負担はありません。
しかし、交通事故は様々な事例があるため一時立て替えや一部負担金が発生する場合がございますが、当院でも相手の損保会社と連絡を取り合い、対応を致しますのでご安心ください。
6,自賠責保険を適用する流れ
①警察に連絡する
事故に遭ってしまった時は必ず警察に連絡しましょう。
ケガをしたときは『人身扱い』の届け出が重要となります。この届出をするためにも加害者からの届け出だけでなく被害者からも届ける事が重要です。そして早めに自動車安全運転センターで交通事故証明書を交付してもらいましょう。
※交通事故証明書とは?
交通事故の当事者が適正な補償を受けられるように、警察から提供された証明資料に基づき、交通事故の事実を確認した事を証明する書面です。交通事故に遭われた方の財産や権利を守る為の重要な書類です。
自動車安全運転センター 交通事故証明書について
https://www.jsdc.or.jp/certificate/tabid/112/Default.aspx
②相手(加害者)の情報を集めましょう。
・事故相手方の氏名
・住所、連絡先
・車の登録ナンバー
・自賠責保険(共済)
・自動車保険の会社(組合)名
・証明書番号
この他にも勤務先の情報も可能な限り聞きましょう。業務中の事故であれば雇用主も賠償責任を負うことがあります。
③病院で診察を受ける
事故の大小にかかわらず、必ず病院で検査を受けて診断書をもらってください。最初は症状が無くても、数日経って痛みが出る場合もありますので油断せずに受診しましょう。事故後に忙しいからと受診が遅れてしまうと、事故との因果関係が証明できず治療が受けられない事があります。
④保険会社に連絡する
保険会社に当院で治療を受ける旨を申し出た上で、当院の電話番号、住所をお伝えください。当院に連絡が入り自賠責保険適応治療が受けられます。
⑤治療終了、保険会社へ連絡
保険会社に治療が完了した事を報告後に示談内容書が届きます。
明細の入った示談内容をしっかり確認し納得がいけばサインをして完了となります。
7,まとめ
事故によるむち打ち損傷はしっかりとした治療が必要なケガです。適切な手順を踏めば自賠責保険による自己負担額0円で治療できます。なので、事故後に痛みや違和感があったときは必ず治療を受けましょう。当院では交通事故治療に加えて、スポーツリハビリテーションを用いてケガをする前よりも動きやすい身体づくりを目指した治療を行っております。ケガを治すだけでなく、日ごろの生活の質を上げたい方はぜひ当院にご連絡を!