こんにちは!イーライフ鍼灸接骨院です。
運動とケガは切っても切れない関係ですが、少しでもその可能性を下げたいと思うのが親心だと思います。
それに運動が大好きな子供がどんどん上達していく姿を見るのは親御さんとしてはとても嬉しいですよね!
そんな親御さんからよく相談を受けるのが、
『子供には筋トレをさせた方がいいの?』
『うちの子だけ全然上達しないんです。何をしたらいいの?』
『子供に運動させたいけど、ケガをしないようにするにはどうすればいいの?』
と相談を受けます。そんなお悩みを解決する為にプロのスポーツトレーナーが解説していきます!
目次
1,意外と知らない子供の特徴
2,各年代に適した運動とは?
3,運動をする子供に特徴的なケガとは?
4,まとめ
1.意外としらない子供の特徴
子供に運動を指導する上で、理解しておくべき特徴があります。それは、『子供は大人を小さくしただけではない』ということです。
これはどういう事かというと、大人は今の自分ができる事、やっている練習をそのまま子供にやらせがちです。
子供は体が未熟で年代ごとに伸びやすい能力が異なります。
なので今やっている運動が中々上達しないからと言って
・プロのサッカー選手が身体作りにウェイトトレーニングをしているから、子供にも筋トレをさせる!
・子供の時からプロと同じ戦略トレーニングをたくさんさせる!
・スポーツには足腰が大切だからたくさん走り込みをさせる。
など、高校生~大人と同じようなトレーニングを小学生~中学生年代にしても効果が中々上達しなかったり、ケガが多かったりして、結果が出ない事が多くあります。
ですので、その年代に合わせた運動やトレーニングをする事が非常に重要となります。
2.各年代に適した運動
・小学校入学前~小学校低学年 (5歳~8歳頃)
この時期は体や脳の神経発達が著しく高まる年代です。いろいろな事が急にできるようになります。
この年代では最も運動能力が獲得しやすい【ゴールデンエイジ期】の準備段階と言われております。
専門的なトレーニングをするよりも、遊びの中で運動の基本的な動きとなる、飛ぶ・投げる・走る・登る等を習得し、運動の基礎を作る最も重要な年代です。
この年代で基本的な体の動かし方の『引き出し』をたくさん増やしておけると本格的なスポーツを始める時の大きな財産となります。
また、『スポーツが楽しい!』と一番純粋に楽しめる時期でもあるので、『楽しい』という気持ちを一番重要にしてもらいたい年代です。
オススメの運動・トレーニング:体操・マット運動・野山遊び・公園遊び
・小学校高学年 (9歳~12歳)【ゴールデンエイジ期】
この年代は競技スポーツを指導する立場の人からゴールデンエイジ期と呼ばれています。この年代は神経系の発達が大人と同じレベルまで完成しているのに加え、
体の成長が安定している時期です。様々なスキルをすぐに覚える事ができます。
なので、スポーツで行われている基本的な動きを習得するのに最も重要な時期です。
サッカーであればドリブル練習、野球なら投球・バッティングフォーム作りが非常に効果的です。
しかし、この時期に周りの大人が気を付けなければいけない事があります。
それは、成長が早い子供と成長が遅めな子供のフォローです。
成長が早い子供は周りの子供より筋力が高く体格も恵まれている為、テクニックが無くてもフィジカルで勝ってしまいます。
それに頼りすぎてしまうと、テクニック練習を怠ってしまい、技術が身に付きません。そして次の年代で周りの選手に体の発達が追い付かれます。
周りの選手と比べてテクニックが足りなくなり、急に活躍できなくなります。
今まで活躍出来ていたのに出来なくてスポーツが面白くなくなり、やめてしまう子供も多くいます。
その為成長が早い子には基礎練習をしっかりさせてあげる事が重要です。
一方、成長が遅めな子供は体格で中々活躍する事ができず、スポーツが面白くなくなってしまうことがあります。
しかし、この年代で腐らずに、体の大きい選手と戦えるようにテクニックを磨くと自分の体が大きく成長した時に高いテクニック×フィジカルが合わさり大活躍できます。
なので、スポーツが嫌いにならないフォローをすることが大切です。
オススメの運動:サッカーのドリブル練習、野球のフォーム作り、バスケのシュート練習
・中学生~高校1年生 (13~16歳)
13歳以降は発育のスパートを迎えます。この時代は骨の急激な成長でこれまでできていた事が一時的にできなくなったりします。
成長がすさまじい子供はひと夏で2~3センチ伸長が伸びる事もあります。
そのスピードで体が変われば繊細な動きと感覚が要求される、サッカーのシュートや野球のバッティングなどが狂うのも納得ですよね。
また、骨の成長に筋肉の柔軟性が追い付かず、筋肉がくっついている所に痛みを引き起こす『成長痛』が起きる事もあります。
なので、過度な筋トレや練習量が多すぎたりするとケガに繋がりやすい年代でもあります。
しかし、この年代は呼吸関連の能力が向上しやすい時期なので、持久的なトレーニングが効果的です。
思春期を迎える時期でもあるのでメンタル的に不安定でもあります。
スポーツ以外の問題も多く起きやすい時期なのでそのフォローも重要です。
オススメの運動・トレーニング:長距離走、遠泳
・高校生~大学生 (17~20歳)
この時期は身体がほぼ完成しており、性別に関わる機能が急激に発育します。
その影響で男性ホルモンの分泌が盛んで、筋肉の成長が最もしやすい時期です。
中学生年代と比べて骨も強くなっているので、積極的に筋力トレーニングやパワー系のトレーニングを取り入れていく時期です。
オススメの運動・トレーニング:筋トレ、ウェイトトレーニング
3.子供に特徴的なケガ
イーライフ鍼灸接骨院でもスポーツ中にケガをした子供が多く来院します。
子供のけがを早めに見つけられると将来に響くようなケガにならずに済むので、今回はたくさんあるケガの中でも特に多いケガをピックアップしてお伝えします。
・野球肘
骨が成長している年齢に投球を繰り返すと骨の柔らかい所が筋肉に引っ張られたり、骨同士が強くぶつかったりして痛みが出ます。
肘の痛みや、動きが悪くなって曲げ伸ばしが出来なくなってくるのが特徴的です。
子供がボールを投げる時に痛いと訴えたり、肘を頻繁に触る素振りがあったら、話を聞いてあげてください。
治療と並行に練習量のコントロールやリハビリでケガをしない投げ方を身に着ける必要があります。
悪化すると手術になってしまうので、スポーツに詳しい専門家の元で正しいリハビリを行わないと競技が続行できなくなる可能性もあります。
・オスグット病
小学校高学年から中学生に多いケガで、症状としては膝の下にある骨が出っ張ってきて、徐々に痛みがでるのが特徴的です。
練習中だけ痛い、休めば痛くなる事が多くあるので、『大丈夫だろう』と放置されて悪化する事例が多いです。
どのスポーツでもよくみられますが、特にたくさん走る子供に多いです。
前ももの筋肉が全て膝下の骨の出っ張りにくっついており、その部分が骨の成長で柔らく筋肉の引っ張る力に負けて変形して痛みが出てきます。
前もものストレッチやマッサージ、テーピングやサポーターを使う事により症状が緩和されてきます。
しかし、一度変形した骨のでっぱりは元に戻る事はありません。
一般的に伸長が伸びるのが落ち着いてくると同時に痛みも改善していきます。
痛みの期間が長期間になりやすく、競技生活に支障をきたしやすいので、治療と競技のバランスを取る事が重要です。
・シーバー病
名前はあまり知られていませんが、オスグット病と同じかそれ以上に多いケガです。
症状はかかとの軽い腫れ、かかとを押すと痛い、歩くときに痛いと訴える事が特徴的です。
強い症状が出ない事もあるので怪我をしたと認識しないまま症状が治まっている事が多いので、あまり知られておりません。
小学校中学年に多く、中学生になるころには多くのお子さんが良くなっています。
シーバー病になりやすいお子さんは
〇運動が大好きで活発な子
〇運動の習い事を複数掛け持ちしている子
〇身体が硬く、特にふくらはぎが硬い子
こういった特徴を持つお子さんのかかとが痛いと訴えてきたら注意しましょう!
・腰椎分離症
中学2年生頃が一番多いと言われていますが、中学生~高校生年代で『たくさん運動をしている子供』はなりやすいケガです。
『腰椎分離症はこの症状!』というものは無く、一般の方には判断がつきづらいケガです。
しかし、特に腰を反る時に痛い、腰痛が長期間続いている。という時は疑って病院で検査を受けた方が良いです。
進行してしまうと骨がくっつかない事が多く、初期でも骨をしっかりとくっつける選択をすれば運動を完全休む期間が半年前後かかります。
学生年代だとかなり大きな決断となります。その為、『腰が痛い』と訴えた時は早めに検査を受けて、
休む事と予防の為に日々のストレッチやセルフマッサージが重要です。
・シンスプリント
本格的に走るスポーツを始めたての時に良くなるケガで、すねの内側に痛みが出るのが特徴的です。
最初は走る時に少しづつ痛みが出始め、そのまま走り続けるとその痛み徐々に強くなり、運動をしていない時や寝起きで足を着くときにも痛みが出るようになります。
そこまで来ると疲労骨折まで悪化している事多く、1ヵ月ほど練習を休むことになります。
早めに治療を開始すればそこまで悪化はしないので、走るスポーツを始めた時は『すねが痛くなったら教えてね』と事前に伝えておく事も対策になります。
シンスプリントには適切な治療も重要ですが、最も重要なのは『練習量の管理』です。
シンスプリントになる子供の多くは『走り方のフォームが未熟』です。
正しいフォームを身に着けるには走るしかありません。しかし、走ると悪化してしまいます。
症状に合わせた適切な運動量をコントロールし適切なリハビリをする必要があります。
4.まとめ
今回のお話は親御さんへよくお伝えする内容です。トレーナーの教科書にも書かれている内容ですが、あまり知られていないのが実情です。
実際にトレーナー活動をしている時もこの年代別の特徴は非常によく当てはまります。
特にゴールデンエイジ期の子供は運動の成長が著しく数日のテクニック練習でも明らかに上達します。
今回ご紹介したような子供特有の怪我も多くあり、スポーツとケガのコントロールも非常に難しいです。
そんな時はプロのスポーツトレーナーが常駐している、イーライフ鍼灸接骨院にご相談ください!
治療だけでなく、スポーツ専用リハビリや練習量のコントロール、試合に向けたコンディショニング等のトータルサポートを行っております。
公式LINEから無料相談も受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。